お手入れ方法
◆ 普段のお手入れ方法
食器類などは、ご使用後、洗って水分を拭き取っていただくだけで大丈夫です。
(柔らかなスポンジに食器用中性洗剤をつけて洗っても構いません)
茶筒は、渦状に内外2枚の銅板を巻いて筒にしていますので、洗うことはできません。
汚れなどはぬれ布巾などで拭き取ってください。
錫や銀の器で、色止めをしていないお品については、自然変色で黄褐色や黒褐色を帯びることがあります。
いぶし銀などがそれにあたります。
綺麗ないぶし銀は乾拭きによりえられます。
光沢をとり戻したい場合は、やわらかい布に歯みがき粉を塗り磨けば、適度にきれいになります。
花器や茶托などは、時折柔らかい布などで艶を出すように撫でていただくだけで充分です。
その繰り返しで器の趣きも深まります。
使用後に、乾いた布で撫でるように磨きます。茶渋や手の脂なども一緒に磨き込まれて、奥深い艶になります。
使い込むと、表面に皮膜ができ錆びも生じにくくなります。
◆ 緑青の錆が発生した場合は?
植物蝋で色止めされた品の場合は、水分、塩分、酸気がついたままで、長時間放置したままにすると、銅の錆びの緑青で色が損なわれる場合があります。
錆などに気がついた場合は、はやめに、指先などで錆をこそぎ落とし、濡れ布巾で磨きこんでください。
使いこむうちに、全体になじんで目立たなくなります。
注記:
緑青は無害です。有害と思われていた時期があり誤解されていますが、厚生労働省も無害と認定しています。それどころか、最近は、銅は、殺菌効果やイオン効果が注目され、さまざまなところに使われています。ご心配されないように、急須や茶筒など食べ物や口が直接触れる部分には錫や銀びきが施されています。
銅は、厚生労働省の認める栄養機能食品の栄養成分のひとつでもあります。
◆ 内側が錫引きのお品の手入れ方法
やかんや急須、銅カップなどは、内側に錫びきを施しています。
汚れが気になるようになった場合は、やわらかい布に歯みがき粉をつけて磨いてください。
やかんなど、水気を残しますと、黒い斑点が浮き出ることがありますが、無害です。スポンジなどでこすれば除去できます。
◆ お手入れを、より簡単にするために
生漆を引き伸ばしたり、器(カップなど)の表面をビニールコーティングして、変色や錆止めしているお品もございます。